こんにちは!
100歳まで生きられると言われても実感がわかない
ドクターコンちゃんです!
さて、人生100年時代にどう備えるかという内容の本『Life Shift』『Life Shift 2』を立て続けに読んでみました。
(長くて正直しんどかった(^_^;))
100歳まで生きると生活資金が足りない?
今後も平均寿命が延長し続けると
100歳まで生きられる人がどんどん増えるそうです。
現在の日本の平均寿命は男女とも80歳代ですが
これは今後の医学の進歩などを考慮しておらず
我々はもっと長生きする確率が高いようです。
ヨボヨボになってまで、そんなに長生きしたく無ないよ〜って人もいるかもですが、
実際には健康寿命も延伸していて、元気に長く生きられる人が増えていくそうな。
超高齢化社会と聞いてまず思い浮かべるのは
年金制度がもたないんじゃないか
自分が死ぬまでに生活費が持つのかということですね。
実際、日本だけでなく先進国は高齢化が進んでおり
どの国も年金受給開始年齢の繰上げや、年金支給額の削減を進めています。
というわけで個人で老後のための貯蓄をしなければなりませんが、
これまでの平均寿命を前提に貯蓄しても、
100歳までの生活費は足りないことになります。
そこで、これまでより健康に長生きできると予想される高齢者にも
できるだけ長く働いてもらい
働かずに暮らす時期を遅らせてもらおう、という発想になります。
人生100年時代には自身を変身させ続ける柔軟な働き方が必要
こんなツラい仕事を高齢になってまで続けるのはムリ〜!
という叫びがそこかしこから聞こえてきますが、
そもそも現在の働き方はもはや人生100年時代なはマッチしておらず
時代遅れになりつつあります。
現代でもまだ主流の働き方は、
教育→労働→引退という3ステージの人生を前提としており、
65歳で引退して
引退後の期間がさらに35年あるようには考えられていません。
引退後の人生が短かった時代は、
学校を卒業してからの労働期間には集中的に必死で働き貯蓄し
引退後に貯蓄を取り崩して遊んで暮らせばよかったのです。
先述のように、その生き方では寿命を迎えるまで資金が足りませんので
これまでより長く働かねばならない可能性が高いです。
でも、かつての熱血サラリーマンのような必死の労働を
高齢になってまで長期間続けるのは確かにムリです。
しかも、AIや自動運転車のようなテクノロジーの発達スピードが目覚ましく
人間の仕事が機械に置き換わる領域も増え、
それに伴い新しい仕事が生まれます。
つまり長い職業人生のなかでは
大学で教わった知識や、卒業後若いうちに身につけたスキルが陳腐化し機械に代替されていくので、
同じ仕事内容を生涯続けることが難しくなります。
ボクら医者の世界でも
画像診断や治療方針の決定などは
AIに代替されていくと思われ
科によっては人員が今ほど必要でなくなる可能性があります。
そこで著者は、人生100年に備えるためには
人生の中で何回か変身する期間が必要だと述べています。
昔のゲームでいうところのジョブチェンジですね。
(仕事チェンジってそのままだな(^^;))
そこで、時代に合わせて仕事を変えるため、
学校卒業後も新しいスキルや知識を学び直す期間を意識的に取らなければならない、ということです。
そうすると、個人によって労働期間や学習期間のタイミングが
さまざまな時期に挟まれるようになります。
これまでのようにみんなが
3ステージの人生を一斉行進する世の中ではなく
いろんな道筋を進む人たちがいる、マルチステージの人生です。
たまに労働から離れて
勉強し直したり
しばらく旅行したり
ボランティアに励んだりして
また労働に戻るという柔軟な働き方になります。
これなら過酷な同じ労働を高齢になるまでし続けることにはならず
環境変化や人生のステージ変化に合わせて
働き方を変化させながら長く職業人生を続けることができそうです。
また、高齢になっても労働を続ける方が健康に長生きでき
社会に貢献しているという自覚が持てるため
幸福度も高いようです。
柔軟に長く働くにはカップルの関係性も変化が必要
また著者は、カップルの関係性も変わる必要があると言います。
従来の3ステージの人生では
夫は外でひたすら働き貯蓄のためのお金を稼ぎ
妻は家で家事育児を一手に引き受けるスタイルが当たり前でした。
100歳まで生きるマルチステージの人生になると
共働きの方が貯蓄効率が良いですし
キャリアの途中で仕事を休んで勉強しなければいけないなら
お互いに時期をずらして学習期間を設ければ
その間の収入を補い合えるというワケです。
労働者人口が減っている情勢において
女性の就労率を上げる事にもなります。
当然、男性も家事育児など家庭の仕事を
平等に請け負わねばなりません。
これまで職場によっては
家庭のために柔軟な働き方を希望すると
仕事上の立場が悪くなることも多いので
そういう働き方はキャリア上選択しにくいという問題もありました。
ウチも共働きなので
職場にひけ目を感じながらも
家庭の仕事を分担するため
働き方については職場と相談し調整していました。
実はこれって最先端だったんだと
一安心しています!(^^)!
まとめ
本の中では
上記のような個人の変身し続ける努力が必要なことに加え、
それらを後押しする政府、学校、企業などの変革も必要と述べております。
またあらゆるコミュニティで様々な年代の人が交じり合う世界になるだろう、
年代を分断させてはいけない、というような内容も書かれております。
こういう事柄についてのアイデアもかなり大ボリュームで書いてありますが
長すぎるのでここでは書きません(^^;)
これまで高齢者や女性の社会進出については
労働人口減少に対する社会的施策の文脈でばかり論じられてきたと思いますが
長い人生に対応するために
個人レベルで必要な変化であったのだと分かりました。
日本政府がIDECOや積立NISAなど税制優遇措置を設けて
国民に金融投資をさせようとしているのも
超高齢化社会に個人で備えてもらうための方策の一環なのだなと。
予防医学を発展させて高齢者の疾病発症率を下げ
医療費を削減しようとすることも含め
世界は人生100年時代に向けて動いているのだなと。
100歳の自分を想像するのは難しいですが、
人生100年楽しく幸せに生きられるように
今から準備していきたいものです。
というワケで、最後まで読んでくださって、
100年分ありがとうございました~!!!
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