こんにちは!
結局、流行りの本ばかり読んでしまう、トレンディ・ドクターコンちゃんです!
現在放映中のNHK大河ドラマ『青天を衝け』の主人公、
渋沢栄一が書いた名著、『論語と算盤』。
遅ればせながら、読ませて頂いてます。
いや~、日本経済界の父という点で、
ビジネス界に偏った憧れのあるボクとしては、
ドツボの本です。
なんか、成功した実業家の言葉って気になっちゃうんですよね。
組織の中で生きる人間として、
場合によってはリーダーにもなり得る立場として、
ためになる内容が満載です。
ビジネスに関することは他の人の解説に任せるとして、
整形外科医として気になった文があったので紹介します。
”怠惰はどこまでも怠惰に終わるものであって、決して怠惰から好結果が生まれることは断じてない。
すなわち、座っていれば立ち働くより楽なようであるが、久しきに亘(わた)ると膝が痛んで来る。
それで寝転ぶと楽であろうと思うが、これも久しきに亘ると腰が痛み出す。
怠惰の結果はやはり怠惰で、それが益々甚だしくなるくらいが落ちである。
ゆえに、人は良き習慣を造らねばならぬ。”
いいこと言うじゃん、栄一!
渋沢栄一は、別に膝腰のことについて論じているわけではありません(^-^;
あくまで若者に対して勉強に励めと言っている文脈での、例えに過ぎないです。
こんな部分だけフィーチャーしてしまうのは職業病かなと。
でも、渋沢さんが言っているように、
座ってばかりで、下肢の、特に太ももの筋肉が衰えると、
歩くときに膝に負担がかかって痛くなります。
ゴロゴロ寝ているのも、体幹筋力の低下や、筋肉の柔軟性低下によって、
起きた時に腰痛が起きます。
膝も腰も、運動していた方が痛みが出にくいです。
昔は、ボクが研修医の頃でも、
腰痛が起きたら、
安静にしてゴロゴロ寝てなさいなんて言われてた気がします。
最近の考え方では、
腰痛が起きても、活動度は維持したほうが
慢性化しにくいと言われています。
お侍のいた江戸時代に生まれた渋沢栄一が、
膝腰に対する運動の大切さを、すでに知っていたとは、
おぬし・・・やるな・・・!!!栄一・・・!!!
と言ったところでしょうか(>_<)
膝にも腰にも、
怠惰はいけません!
渋沢さんが言っているように、
良き習慣、
すなわち、運動習慣が必要です!
もう一つ、気になった文を抜き出します。
”平常衛生のことに注意を怠っていて、イザ病気というときに、医家の門に駆けつけるというようなもので、医者は病人を治すが職務であるから、何時でも治してくれると思っては、大違いである。医家は必ず平常の衛生を勧めるに相違ない。”
もう、栄ちゃん!よく分かってるわ~
ちなみに、この文も、健康のことを論じているわけではありません(^-^;
あくまで、普段から勉強を続け、事物に対する注意を怠らないように、
という文脈の中での、例えにすぎません。
医者がこんなことを言うのもなんですが、
自分の健康のことについて、
他力本願ばかりで、自分で努力しない人は、
病気も良くならないことが多いです。
もちろん、必ず病院で治療しなければ治らない疾患は別です。
ただ、食習慣や、運動習慣の改善が治療となるような疾患については、
どれだけ薬をもらっても、リハビリテーションに通っても、
普段のマインドが変わらないと、根本的には健康に近づけないです。
どれだけ医学が進化しようとも、
今も昔も、本質的なことは変わらないなあと、
昔の人の言葉を聞くと思います。
整形外科医的には、平常の衛生、特に運動習慣が大事です、やっぱり!
というワケで、
渋沢栄一が言いたいことの本質から逸れた所で、
勝手にはしゃいでしまいました(^^;)
実はまだ、この本読み終わってないんですが、
渋沢栄一が、ボクが普段考えているような、
医療のことに触れていたのがうれしくて、
本をほっぽり出してパソコンの前に向かってしまった次第ですm(__)m
ああ、この調子だと、読了するまでに、
あと何回はしゃいでブログを書いてしまうのだろうと心配で、
ワクワクが止まりません・・・
読み終えてもいないし、
普通そこ抜き出さないだろというところばかりに目をつけてしまい、
本のレビューの体を成していませんなっ。
じゃあ、また読書に戻るんで、
最後まで読んでくださって、
ありがとうございました~!!!
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